ギャラクシーシュリンプとシャドーシュリンプを交配する!
こんにちは! カイルです。今回は淡水エビの一品種、レッドギャラクシーフィッシュボーンとレッドシャドーシュリンプを掛け合わせるとどうなるのかについて面白い結果が得られましたので、実際に交配したことはないけど、結果は気になるという方はぜひ記事をご覧ください。
1.結論:ギャラクシーフィッシュボーンとシャドーは対等に交配する
2.ギャラクシーシュリンプ・ピントシュリンプとは何なのか
3.なぜ交配しようと思ったのか
4.ギャラリー:作出個体の紹介
5.まとめ
1.結論:ギャラクシーフィッシュボーンとシャドーは対等に交配する
まず、結論から申し上げますと見出しの通りギャラクシーフィッシュボーンとシャドーシュリンプは対等に交配します。対等とは、顕性・潜性の差がなく両親の形質がそのまま混ぜ合わさるという意味です。
シャドー系が出てきた初期の頃はビーにシャドーを産ませることがありましたが、生まれてくる個体ははっきりビーとシャドーの表現に分かれていて、その子孫の中にシャドーが現れるといった感じでした。シャドーの表現型が混ざらないことに生物の面白さを感じました。(シャドー系がビーに対して潜性(劣性)だということだった気がします。違ったらすみません。)
2.ギャラクシーシュリンプ・ピントシュリンプとは何なのか
家でエビ水槽の水面をゴキ様が走ったことで焦った私は咄嗟にゴキスプレーを噴射して50匹以上いた血統ビーを死なせてしまって、それ以来しばらくエビ飼育を止めていました。しかしアパートから実家に移ったことでまたエビの世界に戻ると、ギャラクシーフィッシュボーンのような複雑な模様の入った様々な美しいエビが存在していることを知りました。
ピント系シュリンプ、クラウド、レガリア等々名前がある個体をパッと見た時、なんだか黒や赤がかなり鮮やかで濃いなという印象を受けました。この深い色味は確実にシャドー系の因子だとその時思ったことが最初のきっかけでした。
ピント系シュリンプはどうやらタイガービーとビーシュリンプ、そこにシャドー系等々加えて作出されたようなのです。1.で述べた通り、ビーとシャドーは直接表現がミックスされないので、恐らくタイガーを掛けたことでビーとのチャンネルがつながったのかなと見ています。
タイガーを先にビーとシャドーのどちらと掛けたかはわかりませんし、そもそもそんな簡単な構図でもないのかもしれません。
それはさておき、とにかくピント系とシャドー系はしっかりお互いがかかると考えていたのです。
3.なぜ交配しようと思ったのか
なぜ、交配しようと考えて実際にそれを実行したのかと言いますと、それは当サイトのエビ記事でも何度か書いていますが、私はピントシュリンプの中で細いバンドが5,6本入ったゼブラ柄の個体が一番好きだからです。
ゼブラ柄の作出を目指してピンポイントで交配した時の記事がありますので、興味があれば読んでみて下さい!
アクアリウムのエビの本を読んだ時に、日本の川にいるヒメヌマエビやミナミヌマエビにも同じような表現型をした、背中を一本の白い縦ラインが通る個体がいることを知りました。なので川にいる野生のエビと似た模様のフィッシュボーンが尊く思えなかったのです。
なので私は、「レッドシャドーのキングコングとギャラクシーフィッシュボーンとを掛け合わせて背中の縦ラインを消したい!」と思ったのです。
そうして実際の交配をするに至りました。では次がお待ちかねの個体紹介です! 見たらおお!ってなると思いますよ♪
4.作出個体の紹介
■ギャラクシーフィッシュボーンの要素が優勢の個体です。
●フィッシュボーン1:頭部にわずかに縦ラインの要素を残すだけで背中には白いスポットが点在。このスポットはフィッシュボーンのあばら部分をシャドーの赤地が押し込んだ結果だとみている。この頭の白だけで残り全て赤の逆丹頂と呼べるような個体も生まれている
●フィッシュボーン2:太い縦ラインが入るが横ラインのあばら部分がほとんど消失している
■次はシャドーの因子が強く出ている個体です。
●シャドー優位1:頭部はシャドー寄りでフィッシュボーンの面影はないが、背中部分はシャドー要素とフィッシュボーンの横ライン要素が混ざって出ている。
※家のシャドーシュリンプを改めて観察すると頭部にマロと呼ばれる二つの斑点が出る個体は一切確認できなかった。その模様はビーシュリンプ因子なのか……。謎である
●シャドー優位2:身体のほとんどがレッドシャドーの赤色でありつつ、白のバンドの出方が不規則で面白い表現となっている
●シャドー優位3:レッドシャドーキングコングの要素が強く出ていて2の個体と近い表現。ただ尾部の根本よりも前の側面に白が乗っており元のシャドー系とは異なっている
5.まとめ
いかがだったでしょうか。レッドシャドーの濃い紅色の地にフィッシュボーンの要素が入り込んでいて趣深い個体が作出できました。画像を見ると前半の文章で長々と書いたことが瞬時に理解できると思います。
フィッシュボーンとシャドーはそれぞれが純血統であれば、その子どもも赤味勝ちの個体が生まれてきます。
今後はさらに表現を探求していきたいです。
雑種にするのに抵抗がある方もいると思いますが、この表現型の子たちを見て生き物の遺伝の面白さ、魅力がより伝わるといいなと思います。
気が向いたらまた遊びにきてください。